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2026/01/31 12:12

― 金が、静かに語るとき ―

金の価格は、いま上昇している。
ニュースや相場の数字として、その価値は可視化され、語られ続けている。

けれど私たちは、
「高騰しているからゴールドを使う」という選択をしなかった。

むしろ考えたのは、
このタイミングだからこそ、ゴールドをどう“使わないか”。
どう主役にしないか、どう前に出しすぎないか、ということだった。

ゴールドは、本来とても強い素材だ。
輝き、重さ、歴史、価値。
それらは声高に主張しなくても、確かにそこにある。

今回の展示では、
ゴールドを全面に押し出すのではなく、
あくまで「部分」として、静かに取り入れている。

視線を奪うためではなく、
時間とともに気づかれるために。
装飾としてではなく、価値そのものとして。

主役にしない。
でも、確かにそこにある。

部分的に使われたゴールドが生むのは、
派手さではなく、沈黙に近い存在感だ。
それは、価格の上下とは別の場所で、
長い時間をかけて価値を語り続ける。

この展示は、
アイテムそのもの以上に、
「どう使うか」という選択を見せるためのものでもある。

金が静かに語るとき、
そこに残るのは、素材と向き合った痕跡だ。

その選択そのものを、展示します。